電話の受け方|第一声・名前の聞き直し・用件の確認
会社の電話は、会社名を名乗り、相手の会社名・氏名と用件を確かめてから、回答するか担当者へ取り次ぐかを決めます。名前や数字が聞き取れなければ、その場で必要な部分だけを聞き直し、メモを見ながら復唱します。分からない内容を推測で答えたり、担当者に確認せず折り返し時刻を約束したりしないことが大切です。
更新・資料確認:

第一声は会社名から。相手の名前と用件を順に確認する
受話器を取ったら、「はい、株式会社○○でございます」と、会社名を省略せず聞き取りやすい速さで名乗ります。部署名や自分の名前も伝える職場では、その名乗り方に合わせます。電話を取る前に、メモと筆記具、内線表、保留・転送の操作を確認しておくと安心です。
着信にはできるだけ早く応じ、目安は3コール以内です。出るのが遅れたときは「お待たせいたしました」を添えます。呼出音の回数を気にして早口になるより、まず相手に会社名が伝わるように話しましょう。
- 名乗る:「お電話ありがとうございます。株式会社○○、受付の△△でございます」
- 相手を確かめる:「株式会社□□の◇◇様でいらっしゃいますね」
- 宛先・用件を聞く:「営業部の田中宛て、見積書の件でございますね」
- 次の対応を伝える:自分で回答できるなら答え、取次ぎや確認が必要なら断ってから保留にする。
相手が続けて話している間は、途中で一方的に質問を挟まず、区切りで確認します。すでに名前や用件を聞いたのに、決まり文句として同じ質問を繰り返す必要はありません。
会社名・名前が聞き取れないときは、分かった部分を残して聞き直す
会社名だけ分かった場合は、名前だけを尋ねます。両方を最初から聞き直すより、相手も答えやすくなります。似た響きの名前を推測で決めず、候補を復唱して確認しましょう。
| 困った場面 | 伝え方 |
|---|---|
| 会社名は分かったが、名前を聞き逃した | 「株式会社□□の方でいらっしゃいますね。恐れ入りますが、お名前をもう一度お聞かせいただけますか」 |
| 似た名前で迷った | 「お名前は『加藤様』でよろしいでしょうか」。違った場合は、もう一度伺ってから復唱する。 |
| 音声が小さい・途切れる | 「恐れ入ります。少々お電話が遠いようです。もう一度お願いいたします」 |
| 聞こえるが、会社名の表記が分からない | 「社名は、どのような漢字でお書きしますか」。長い社名や欧文名は、必要な部分のつづりを確認する。 |
音声に問題がなく、名前だけ分からないときは「電話が遠い」とせず、分からなかった部分を率直に尋ねます。何度聞いても分からない場合は、分かった部分まで復唱し、社内の担当者に確認するなど別の方法を取ります。社外の相手の名前には「様」を付け、自社の担当者を伝えるときは「田中に代わります」のように敬称を付けません。
日時・番号は、メモを見て区切りながら復唱する
用件をすべてそのまま繰り返すのではなく、間違うと支障が出る名前、日時、場所、数量、連絡先、依頼内容を確認します。「来週」「午後3時」だけで終わらせず、予定を取り違えそうなら月日や午前・午後まで確かめます。
- 日時:「10月21日の午後3時、御社の本社受付で、ということでよろしいでしょうか」
- 数量:「資料は15部でございますね」。50部と聞き違えやすいときは「一、五の15部ですね」と補う。
- 電話番号:市外局番、途中のまとまり、末尾を区切り、先頭の0や桁の抜けも確かめる。番号を読み上げた後、相手の確認を待つ。
- 依頼内容:「見積書の金額の確認について、営業部の田中からの連絡をご希望ですね」
数字を一つ読み間違えたら、その部分を直し、最後に全体を確認します。電話番号を聞くのは折り返しなどで必要なときです。名指しで担当者につなぐだけなら、取次ぎに必要な範囲を聞き、相手に詳しい説明を何度もさせないようにします。
自分で答えるか、担当者へつなぐか、確認するかを決める
| 状況 | 次にすること |
|---|---|
| 受付時間など、確認済みで回答してよい内容 | 手元の最新資料で確認して答える。答えに自信がないときは確認に切り替える。 |
| 担当者が決まっている相談・案件 | 相手・宛先・用件をメモし、保留して担当者に対応できるか確かめる。 |
| 担当部署や回答内容が分からない | 「確認いたしますので、少々お待ちいただけますか」と断り、社内で確認する。 |
| 担当者が不在・確認に時間がかかる | 一度相手に戻り、折り返しや伝言を提案する。連絡先と希望時間を聞き、担当者へ引き継ぐ。 |
確認のため席を離れるときは、受話器を手で覆うだけにせず保留を使います。契約条件の変更や個別の顧客情報など、自分の権限で回答してよいか分からない内容は、会社の本人確認・情報管理の手順に従い担当部署へ引き継ぎます。
名前を聞き直して、担当者へつなぐ会話例
受付:「お電話ありがとうございます。株式会社○○、受付の佐藤でございます」
相手:「株式会社□□の◇◇です。営業部の田中様をお願いします」
受付:「株式会社□□の方でいらっしゃいますね。恐れ入りますが、お名前をもう一度お聞かせいただけますか」
相手:「加藤です。見積書の件でお電話しました」
受付:「加藤様でいらっしゃいますね。見積書の件で、田中におつなぎいたします。少々お待ちいただけますか」
保留後は、担当者へ「株式会社□□の加藤様から、見積書の件です」と伝えます。内線に出ない場合や転送が切れた場合の対応は、電話の取り次ぎ方で確認できます。
終話前に、次に誰が何をするかを確かめる
折り返しを受けた場合は、「田中からの連絡をご希望とのこと、申し伝えます。私、佐藤が承りました」と、依頼内容と受付者を伝えます。まだ担当者の予定を確認できていないのに「必ず15時までに電話します」と約束しないようにします。期限がある用件は、その期限もメモに残します。
用件が済んだら「お電話ありがとうございました。失礼いたします」とあいさつし、相手の終話を確認して静かに切ります。通話日時、相手、宛先、用件、連絡先、希望時間、受付者を必要に応じて記録し、担当者が見たことまで確かめましょう。
強い口調や暴言を受けて対応に困ったときは、一人で判断せず上司や担当部署に相談します。カスタマーハラスメント対応の基本と、情報セキュリティも確認できます。