電話の取り次ぎ方|担当者が出ない・転送中に切れたとき
電話の取り次ぎは、相手の会社名・氏名、宛先、用件を確認し、ひと言断って保留にしたうえで、担当者が対応できることを確かめてからつなぎます。内線に出ない、担当者が分からない場合は、相手を保留のままにせず、一度戻って折り返しや伝言を提案します。
取り次ぐ前に必要なのは、詳しい商談内容より「誰から、誰に、何の件か」です。本人が対応できないときは、次に誰が何をするかまで決めて引き継ぎましょう。
更新・資料確認:

電話を取り次ぐ5つの手順
- 相手を確認する。会社名・部署名・氏名を聞き、聞き取れなかった部分だけを尋ね直します。「恐れ入ります。お名前をもう一度お願いできますか」と伝え、推測で名前を補いません。
- 宛先と用件を確認する。「営業部の佐藤宛てに、見積書の件でございますね」のように復唱します。担当者を特定するための概要を聞き、受付で回答しない契約の詳細などを重ねて聞き出す必要はありません。
- 断ってから保留する。「在席を確認いたしますので、少々お待ちいただけますか」と伝え、保留状態を確かめます。受話器を手で覆っただけで社内の会話を始めないようにします。
- 担当者へ用件と対応可否を確認する。相手の名前・用件を短く伝え、「今、おつなぎしてよいですか」と聞きます。席にいることだけで、すぐ電話に出られるとは判断しません。
- 職場の機器手順でつなぎ、引継ぎを確認する。担当者に了承を得て、使用する回線など必要な情報を伝えます。担当者が応答したことや接続状況を、職場で決めた方法で確かめて取り次ぎを終えます。
保留・転送・元の通話へ戻る操作は、電話機や通話サービスによって異なります。初めて扱う機器では、実際の電話を受ける前に社内の手順書や公式の操作説明で確認しておきます。
受付者から担当者へ伝える会話例
発信者が「青葉商事の山田です。営業部の佐藤さんに、見積書Q-123の納期の件で」と話した場合は、次の順に引き継ぎます。
発信者へ:「青葉商事の山田様、見積書Q-123の納期の件で、営業部の佐藤宛てでございますね。在席を確認いたしますので、少々お待ちいただけますか」
保留後、社内の佐藤へ:「青葉商事の山田様から、見積書Q-123の納期確認です。今、おつなぎしてよいですか」
担当者が受けられる場合:使用する回線や転送することを伝え、機器の手順に従ってつなぎます。
元の通話へ戻ってからつなぐ場合:「お待たせいたしました。佐藤におつなぎいたします」
社外には自社の人を「佐藤」と伝え、役職で特定するときは「営業課長の佐藤」のようにします。社内で本人へ呼びかけるときの呼称は、職場のルールに合わせます。
担当者へは聞き取った用件も渡します。「山田様から電話です」だけでは、担当者が最初から同じ質問をすることになりかねません。案件番号や回答期限が分かっていれば、一緒に伝えます。
内線に出ない・担当者が分からないとき
つながらない理由が分からなければ、「外出中です」「すぐ戻ります」と推測して答えません。「ただいま担当者に確認が取れておりません」と伝え、次の対応を相談します。
| 今の状態 | 次に行うこと | 相手への言い方 |
|---|---|---|
| 内線が応答しない | 元の相手へ戻り、折り返し・伝言の希望を聞く | 「お待たせしております。担当者に確認が取れておりません。折り返しのご連絡を申し伝えましょうか」 |
| 担当者や部署が分からない | 用件の対象を確認し、社内の受付担当や上司へ相談する | 「請求書の金額についてのご確認でございますね。担当部署を確認いたします」 |
| 同姓の社員が複数いる | 部署名や名前を確認してから呼ぶ | 「佐藤は営業部と経理部におります。どちらの部署へのご連絡でしょうか」 |
| 在席しているが別件対応中 | 本人の対応可否を確認し、難しければ折り返し・伝言へ切り替える | 「佐藤はただいま別の対応中です。よろしければご用件を承ります」 |
保留は30秒を一つの目安とし、確認が長引くと分かったら一度通話へ戻ります。担当部署の調査に時間がかかる場合も、保留を繰り返すより、折り返してよいかを確認します。
離席・外出などが確認できた場合の言い方は、担当者の状態別の不在表現を使えます。休みの理由や詳しい行先まで案内する必要はありません。言葉に詰まったときは担当者不在・名前の聞き直しの短い応対文も確認できます。
転送中に切れた・違う担当者へつないだ場合
通話が切れてしまった
まず通話状態と、担当者側ですでに接続されていないかを確認します。切断が確認でき、折り返せる相手の番号を把握している場合は、職場のルールに従って連絡します。社内で誰がかけ直すかを決め、担当者と受付者が同時に発信しないようにします。
「先ほどお電話を受けました、受付の鈴木です。取り次ぎの途中で切れてしまい、失礼いたしました。佐藤への納期確認の件で、今お話ししてもよろしいでしょうか」
番号が未確認なら推測で発信せず、受電時刻・相手の名前・用件と切断したことを担当者へ伝えます。相手からかけ直しがあったときに引き継げるよう、記録を残します。
別の担当者につないでしまった
誤った宛先だったと分かったら、おわびをして正しい担当を確認します。まだ通話を引き取れる状態なら、機器の手順に従って受付へ戻し、正しい宛先へ用件を引き継ぎます。戻せない場合は、現在対応している社員と次の引継ぎ方法を相談し、相手を何度も別部署へ回さないようにします。
同じ操作で切断や誤接続を繰り返す場合は、その場で操作を試し続けず、社内の電話設備担当やサポート窓口へ確認します。必要に応じて、折り返しなど確実に連絡できる方法へ切り替えます。
折り返し・伝言は「希望」と「約束」を区別する
折り返しを希望されたら、連絡先と都合のよい時間を聞きます。担当者の予定を確認していない段階では、「15時までに必ず電話します」と約束せず、希望として正確に申し伝えます。
「本日15時までのご連絡をご希望ですね。見積書Q-123の納期確認について、佐藤へ申し伝えます。念のため、お電話番号をお願いできますか」
電話番号を復唱し、「受付の鈴木が承りました」と受電者の名前も伝えます。
期限のある用件は担当者へ早めに知らせ、誰がいつ連絡するかを社内で確認します。希望に間に合わないと分かった場合の連絡も、担当者を決めておきます。「伝えた」で止めず、担当者が受け取ったことまで確認しましょう。
相手が「こちらからかけ直します」と言った場合も、電話があったこと、用件、再度連絡する予定を残します。折り返し不要なら、その点も記録します。