AI法・人工知能基本計画とは?企業が確認する制度の全体像
日本の「AI法」は、正式には「人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律」です。AIの研究開発・活用を促進しながらリスクへ対応する国の枠組みで、2025年6月4日に公布・一部施行、同年9月1日に全面施行されました。
AI法だけを読めば社内ルールが完成するわけではありません。法律と国の計画を現在地として確認し、AI指針・事業者ガイドライン・個別法令・契約条件を、自社の用途、データ、影響に合わせて運用へ落とします。
AI法と基本計画の現在地
2025年6月4日AI法を公布・一部施行2025年9月1日AI戦略本部の規定を含め全面施行2025年12月19日AI適正性確保指針を本部決定2026年7月14日人工知能基本計画第Ⅱ期を閣議決定
日本のAI法は、EU AI Actと同じ制度ではありません。日本の法律は基本理念、国・地方公共団体・研究開発機関・活用事業者・国民の責務、基本計画、指針、調査、指導・助言・情報提供などを定めます。個々のAI利用を一律に許可制とする法律として説明しないことが重要です。
法・計画・指針・ガイドラインの違い
AI法国の基本的な枠組み人工知能基本計画国が進める政策と重点AI適正性確保指針主体・リスクに応じた取組分野別ガイドライン・個別法開発・提供・利用、個人情報、知財、契約など自社の規程・審査・手順用途、責任者、入力、確認、事故対応
| 文書 | 主な役割 | 企業での読み方 |
|---|---|---|
| AI法 | 推進とリスク対応の国の枠組み | 事業者の責務、調査・助言等の制度を確認 |
| 人工知能基本計画第Ⅱ期 | 「使う・創る・信頼性を高める・協働する」の政策 | 市場・行政・人材・ガバナンスの方向を把握 |
| AI適正性確保指針 | リスクに応じた自主的・能動的な取組 | 自社の規模、立場、用途に応じた水準を検討 |
| AI事業者ガイドライン | 開発者・提供者・利用者の実務上の考え方 | 自社がどの立場を兼ねるかを確認 |
| 行政向け調達・利活用ガイドライン | 政府情報システムでの調達・運用ルール | 民間への直接義務と誤認せず、管理項目を参考にする |
第Ⅱ期基本計画の4方針
基本計画は、AIを導入すればよいという文書ではありません。人が意思決定への責任を持つこと、リスク管理、継続的な見直しも同じ計画に含まれます。
企業が確認する7項目
- 用途誰のどの判断・作業を支援または実行するか
- 立場AI開発者、提供者、利用者のどれに当たるか
- 影響権利、金銭、安全、雇用、顧客対応への影響
- データ個人情報、機密情報、知財、学習・保存の条件
- 人の関与確認・承認・異議申立て・停止を誰が担うか
- 委託先契約、再委託、モデル変更、事故通知、データ削除
- 記録と改善テスト、利用ログ、事故、是正、再評価を残す
最初の文書を整えるときは生成AI利用ルールの社内通知文例、運用全体はAIガバナンス、利用者教育はAIリテラシーへ進んでください。
法的助言ではありません
適用される個別法令、契約、業界規制は用途によって異なります。採用、与信、医療、安全など重大な影響を伴う利用は、担当部門と専門家へ確認してください。
参考情報
- 内閣府「人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律(AI法)」
- 内閣府「人工知能基本計画」
- 内閣府「人工知能関連技術の研究開発及び活用の適正性確保に関する指針」
- デジタル庁「生成AIの調達・利活用ガイドライン第2.0版」
最終確認日: 2026年8月24日。制度の改定時は一次情報を再確認してください。
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