セキュリティ・クリアランス
セキュリティ・クリアランスとは、安全保障上重要な情報を取り扱う人について、国が信頼性を確認し、アクセスできる人を限定する仕組みの通称です。
日本の制度を構成する3つ
| 要素 | 誰・何を対象にするか | 役割 |
|---|---|---|
| 重要経済安保情報の指定 | 行政機関が保有する一定の情報 | 特に秘匿が必要な情報を指定する |
| 適合事業者の認定 | 情報提供を受ける民間事業者 | 施設、管理体制、教育などを確認する |
| 適性評価 | 実際に情報を扱う人 | 取扱者としての信頼性を確認する |
重要経済安保情報保護活用法は2024年5月17日に公布され、2025年5月16日に施行されました。制度の対象は、行政機関が重要経済安保情報を事業者へ提供する必要がある場合です。事業者や従業員が、名刺に書く資格のように自由申請する仕組みではありません。
一般の情報セキュリティとの違い
情報セキュリティは、会社が持つ顧客情報、営業秘密、個人情報などを幅広く守る取り組みです。セキュリティ・クリアランスは、その中でも国が指定した安全保障上重要な情報について、アクセスする人を限定する制度です。
適性評価を受けていない従業員も、通常の機密情報管理、秘密保持契約、アクセス権限、持ち出し制限は必要です。制度対象外だから情報管理が不要になるわけではありません。
適合事業者に必要となる主な準備
- 情報を取り扱う区域、保管、通信、複製、廃棄の管理
- 取扱記録、事故時の報告、継続的な教育
- 適性評価の対象者への説明と同意に関する手続
- 担当変更・退職時の権限停止と情報返却
具体的な要件は内閣府の運用基準、適合事業者向けガイドライン、Q&Aで確認します。
適性評価を誤解しないための注意
- 会社が独自に従業員の思想や私生活を自由調査できる制度ではない
- 評価対象者への説明、同意、苦情・相談の仕組みがある
- 結果を人事評価全般へ流用できるとは限らない
- 必要な情報へのアクセスだけを認める「知る必要性」の管理が前提になる
取引先から言葉を聞いたとき
まず、一般的な機密保持を指しているのか、重要経済安保情報保護活用法に基づく制度を指しているのかを確認します。対象情報、契約、担当部署、施設要件が明らかになる前に、認定や評価を約束しないようにします。
参考情報
最終確認日: 2026年7月28日
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