ネイチャーポジティブ

ネイチャーポジティブ(自然再興)とは、生物多様性の損失を止め、回復へ反転させる考え方です。単に自然への悪影響を減らすだけでなく、自然の状態を回復させる方向を目指します。

似た環境用語との違い

用語主な対象目指す方向
ネイチャーポジティブ生物多様性、生態系、自然資本損失を止め、回復へ反転する
カーボンニュートラル温室効果ガス排出と吸収・除去の均衡を目指す
サーキュラーエコノミー資源と製品の循環廃棄と資源投入を減らす

三つは別々の目標ですが関係します。たとえば再生可能エネルギー設備でも、生態系への影響を無視すればネイチャーポジティブとはいえません。脱炭素、資源循環、自然再興を同時に確認します。

企業が自然に依存する例

  • 食品・飲料が土壌、水、受粉、生産地の気候に依存する
  • 製造業が水資源、鉱物、木材、天然ゴムなどに依存する
  • 観光や不動産が景観、防災、緑地、地域の生態系に依存する
  • 金融・小売が投融資先や仕入先を通じて自然へ影響する

依存・影響・リスク・機会を分ける

観点問い
依存事業はどの自然の働きに支えられるか水、受粉、洪水緩和
影響事業が自然をどう変えるか土地改変、取水、汚染、外来種
リスク自然の劣化や規制が事業へどう返るか調達難、価格上昇、操業制限
機会回復に貢献する製品・事業は何か再生型農業、節水、自然を活用した防災

最初に行う実務

  1. 売上や重要製品に関係する原材料・拠点・地域を地図にする。
  2. 自然への依存と影響が大きい場所を優先して現状を確認する。
  3. 回避、低減、回復・再生の順で対策を検討する。
  4. 調達基準、設備投資、商品設計、地域連携へ落とし込む。
  5. 活動量だけでなく、自然の状態が改善したかを確認する。

「植樹した」で終わらせない

本数だけを成果にすると、地域に合わない樹種、生育しない植栽、別の場所での損失を見落とします。対象地域、基準年、自然の状態、事業とのつながりを示し、悪影響を別活動で単純に相殺したように見せないことが重要です。

参考情報

最終確認日: 2026年7月28日

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