サプライチェーン調査依頼の文例|GHG・人権質問票の作り方
サプライチェーン調査依頼は、取引先へGHG排出量、人権、安全、調達などの回答を求める文書です。質問票を添付するだけでなく、利用目的、対象範囲、基準、証跡、期限、機密情報の扱いを明示して回答負担を減らします。
何に使うかを決めてから質問する
| 目的 | 必要な範囲 | 避けたい依頼 |
|---|---|---|
| Scope 3算定 | 対象製品・期間・数量、排出量、算定方法、係数 | 組織全体の排出量だけを求める |
| 人権DD | 重大影響、方針、実施、苦情、是正の証跡 | 方針の有無だけで適否を決める |
| 取引開始審査 | 対象サービス・拠点に関係する統制 | 全取引先へ同じ大量質問を送る |
| 開示・顧客回答 | 対象年、境界、公開可否、第三者確認 | 利用目的や共有先を知らせない |
質問票回答の依頼文例
2026年○月○日
株式会社青葉 御中
株式会社○○ 調達部
サプライチェーンにおけるGHG排出量・人権取組に関する調査のお願い
平素より格別のご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
当社では、温室効果ガス排出量の把握および人権への負の影響の予防・軽減を進めています。その基礎情報として、貴社より当社へ納入いただく[対象製品・サービス]について、別紙質問票へのご回答をお願い申し上げます。
対象期間:2025年4月1日〜2026年3月31日
対象範囲:[製品名・拠点・契約番号]
回答期限:2026年○月○日
回答方法:添付ファイルへ記入し、専用窓口[メール]へ送付
利用目的:当社のScope 3算定、リスク評価、取組改善および必要な開示
情報の取扱い:回答情報は上記目的の範囲で取り扱い、社外開示する場合は集計・匿名化または事前確認を行います。
回答が難しい項目は空欄にせず、「未把握」「非該当」「開示不可」のいずれかと理由、今後の確認予定をご記載ください。既存の報告書・認証・質問票で代替できる場合は、その資料をご提示ください。
ご不明点や期限のご相談は[担当・連絡先]までお願いいたします。
回答単位をそろえる質問項目例
- 対象製品・期間・数量
- 排出量と単位
- 算定境界・方法・係数
- 一次データ比率
- 第三者確認
- 対象拠点・供給段階
- 重大な影響の評価
- 予防・軽減措置
- 苦情処理・救済
- 直近の是正例
- 回答責任者
- 証跡・公開URL
- 未把握・推計の説明
- 更新予定日
- 機密区分
「はい・いいえ」だけでは成熟度や実効性を判断できません。対象、実施例、証跡、未対応時の計画を組み合わせます。一方、必要性の低い個人情報や営業秘密まで一律に提出させないようにします。
回答後は差戻しだけでなく改善を支援する
- 形式確認対象・期間・単位・境界・添付を確認する
- 内容確認矛盾、前年差、未回答、重大影響を確認する
- 対話一方的な不合格ではなく、背景と改善可能性を確認する
- 計画対応項目、責任者、期限、必要な支援を合意する
- 更新質問の重複と有用性を見直し、次回の負担を減らす
GHGの用語はScope 1・2・3、人権調査の目的は人権デューディリジェンスで確認できます。
最終確認日: 2026年8月27日。利用目的、契約上の守秘、個人情報、競争法上の取扱いを担当部門へ確認してください。