三面等価の原則に関するQ&A
2011年05月27日
Q.質問
経済学 45度線分析と均衡国民所得について45度線分析とは三面等価?の原則から国民所得はGDP、つまり総供給と等しいため、グラフにかくと45度の線になるということですよね。そして、その線と総需要曲線が交わる点が均衡国民所得となるこの総需要曲線があまり理解できません。三面等価の原則とは、生産面と分配面と支出面から見たGDPが一致するということですよね?ならば国全体の支出面は需要曲線ということにより、これもまた45度線になるんじゃないのか?と思ってしまいます。もちろん間違えているのは分かっているのですが、どなたか分かりやすい説明お願いします
2011年06月02日
A.回答
45度線は、総供給ですよ。まあ、貯蓄投資理論で言えば、貯蓄を供給と考えるやり方もあるのですが、基本的には、総供給も45度線上。多分、引っかかっているのは、総需要のほうではないのかね。総需要は、一方では、正の切片を持った曲線とされ、他方では、総供給曲線と同じく45度線とされる。その点が問題なのでは?これは、20数年前までは、学生に対して、相当念入りに教育された問題なんですよ。総需要も総供給も「事後的には」(結果として)必ず一致します。だから、「事後的な」総需要関数は、総供給関数と同じで、45度線です。しかし、「事前の」、あるいは「意図した」総需要は正の切片を持つ、傾きが1より小さい曲線であらわされることになります。要するに、需要というのは、消費需要にしても投資需要にしても、それぞれが、個々の経済主体の判断(予想・期待)によって、独立して決められるものです。したがって、この意図した需要が、何らかの原理によって、一定の数字に決まるということは、ありえないと考えられます。結果として生じうる総需要が、総需要曲線のどこに決まるのかは、事前には分かりません。しかしながら、経済主体がどのように意図しようと、会計的な原則によって、結果として成立する総需要は、つまり事後的な総需要は、必ず総供給と等しくなってしまう、つまり、45度線上に決まってしまいます。この、事前と事後の乖離とりわけ、意図された投資と実際の投資の関係(会計的には、棚卸資産の増加は投資とみなされる)が、資本制を不安定にする重要な要因とみなされていたわけです。この事前と事後の区別はミュールダールによって理論化され、ケインズが「一般理論」で取り上げたことによって、戦後の経済学では重要な役割を果たすのですが、今日ではほとんど省みられることはないようです。
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